オーダーカーテンブログ20160208 レーヨンの糸/ オーダーカーテン通販ショップポピー
オーダーカーテン通販ショップポピー

レーヨンの糸

こんにちは。カーテンハウスポピーでございます。
立春が過ぎましたが、まだまだ空気はひんやりしていますね。

まずはお部屋の窓辺から、春を先取りしてみるのはいかがでしょうか。

さて、今回はカーテン生地に使用される繊維の1つである、レーヨンについてお話しさせて頂きます。

国産トップクラスのメーカーが提供する、ジャガード織、風合いがあり、触った感じもしなやかで見るからに高級品の生地がございました。お客様もとても気に入られてお求めいただきました。

お納めした時は、丈寸法も問題なく、お客様もご満足の笑顔でした。
ところが数日経ってお客様からお電話をいただきました。
”カーテンが床に引きずってきた”というものです。
早速、現場の確認に伺いました。
ご指摘通り、カーテンの裾が床の上に3cmほど被さっています。

まずは、何が原因でこのような現象が出たのかをメーカーに確認します、ということでご了解をいただき、メーカーの営業マンに問い合わせを入れました。その答えは、

”この生地はレーヨン混紡率40%、レーヨンは自然な状態で伸縮性が・・・”という

”伸びて当たり前”

という説明でした。

私共はお客様に対して、”当たり前”では済まされません。
カーテンのお引取りをして、先々の伸びを推定して
”4cm丈を短くして” お納めし解決できました。

この直後にも、同じ生地で納める機会がありました。
この度は丈寸法を5cm短く縫製して吊り込みしました。お客様には、
”この生地は少し伸びる特性があります。最初は少し丈を短めにしてお納めします。” 
とお断りし、ご了解をいただいていました。

1週間後に状況確認のためにお伺いいたしましたら、
”丈はピッタリ、とてもきれい。” 
とご評価をいただきました。

正直、ほっといたしました。

〈レーヨン糸の特徴〉
ソフトな風合いで肌触りがよく、光沢、染色性にすぐれています。セルロースを薬品で溶かして作る再生繊維ですから
吸湿性があり、吸湿しますと伸びる性質があります。


〈織物の構成〉
たて糸とよこ糸が、直角、立体的に一定の規則に従って交錯して作られます。


ニュートンの万有引力の話をするつもりはありませんが、
レーヨンの生地の吸湿=伸びる特性が判っていれば
たて糸にレーヨンを使わず、よこ糸に使えば問題を少なくできたのではないでしょうか。

〈この生地のその後〉
カーテンの見本帳は、発売後最短2年間は継続販売されるのが常です。
しかし、問題の生地は、発売後およそ8か月程して生産中止品になりました。
メーカーは公表していませんが、生地の取り扱いの難易度が高すぎて一般向きでなかったのでしょう。
最前線でお客様のご相談をお受けする立場の私たちも
メーカー品だから・・・という肯定ありきの先入観を持たず、
自前の商品知識から評価した”納得できるファブリック”をお勧めできる 啓発の必要性を痛感した次第です。


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